富士登山競争(山梨県富士吉田市)2011(第64回)
2011年(第64回大会)エントリー
山頂コース:男子 2435人、女子 141人
スタート:S列 85人、A列 348人、B列 1091人、C列 1052人
※私の推測ですが、S列:招待選手、A列:3時間半以内、B列:時間内完走者、C列参加資格のみ
五合目コース:男子1212人、女子192人
※五合目コースは昨年の約半数になりました。申込締め切りも山頂コースより早く、当日には終っていたようなので、主催者で参加人数を絞ったようです。
(2)会場(スタート・ゴール)
富士吉田市役所〜富士山頂
2010年から前日受付がそれまでの午後6時から7時に変更され助かります。ただ、五合目からの帰りのバス停が800mほど下った先になり、レースの延長のような感じで大変です。
(3)?参加賞
2000年以前は鐘、その後はキーホルダー(3Dクリスタル)、2011はエコバック
(4)完走賞(時間内完走者のみ)
山頂コース:完走Tシャツ(第61回大会までは完走メダル)
五合目コース:完走タオル
(5)山頂完走ペース
スタート 富士吉田市役所 標高 770m 気温差
11.0K 馬返し 〃 1450 1:06:00 - 7.8℃
15.0K 5合目 〃 2250 2:07:00 -13.0℃
17.5K 7合目 〃 2700 3:05:00 -15.0℃
19.0K 8合目 〃 3360 3:51:00 -18.0℃
21.0K 山頂 〃 3776 4:25:00 -21.0℃
※タイムは4:25から4:30の間にゴールしたランナーの平均値
(6)給水
浅間神社(2.6K)、林道に入る中の茶屋(7.2K)、馬返し(11.4K)、三合目(13K)、五合目(16K)、六合目(16.8K)、七合目(18.5K)、八合目(18.0K・18.2K)、八合五勺(20.0K)、山頂(21.0K)ですが、山小屋での販売物に頼る必要がありますので、お金は必携です(2002以降は5合目から先に行ってないので、大会資料及び以前の経験から)。
(7)救護
以前は、五合目まで給水所に係員がいるぐらいだったと思いますが、2009からは 5合目までに多くのサポートの方がいました。服装から、多分消防関係中心ではないかと思いますが、8キロ過ぎの林道に入ってから見かけはじめ、馬返しから五合目までは10分歩くごとにいる感じでした。立ち止まったり、汗をたくさんかいたりしているとその度「大丈夫ですか?」と声をかけたりしてくれます。ありがたいことですが、2008に五合目コースで1人死亡しているので、そんな関係かもしれません。
(8)駐車場
以前は、市役所周辺の駐車場、その後、市役所から1キロほど離れた小学校のグラウンドとなっていましたが、2010年から、山頂コースと五合目コースで駐車場を分けるようになりました。市役所までの送迎バスはあります。少なくとも6時には着いたほうがよいでしょう。
(9)トイレ
会場となっている市役所内のトイレ以外には、近くの広場に大用仮設トイレが4基ほどで、2008はスタート60分前に並んで、30分程度待ちました。スタート前のトイレはよほど注意しないとならないでしょう。
(10)参加資格の大改革
富士登山競走(山頂コース)が2010大会から参加資格が「過去3年間に5合目ゴールが2時間30分以内」となりました。もともと5合目関門時間が2時間20分とはいうものの、クリアーできない者(または初挑戦)は5五目コースから実績を上げなければ出られません。しかし、ある意味、これは望むべきことでしょう。
私が20年前に出た時は、それなりの練習量をこなしていても「今の自分で出場資格が本当にあるのか」という不安がありました。今回の改正のとおり、実績を積んで出場資格を得るのはやむを得ないと思います。
また、この大会は時間内完走ができなければ完走賞(以前はメダル、今はTシャツ)をもらえず、それを獲得することはひとつのステータスでした。
さて、ここ数年、連敗中の私(2009時)にも山頂コースの参加資格がありました。これは標題のとおり、あきらめなかった結果によるものです。
山頂コースの5合目関門時間は2時間20分、しかし、この時間ではとても山頂の制限時間は非常に困難です。なおかつ、5合目に2時間30分前後に来るランナーは、多分1時間前にはこの関門時間に間に合わないことが予想されるはず。だから、その後のモチベーションを保つことはかなり苦しい。
私もそうで、「とにかく5合目に行けばいいや」と思いましたが、「(翌年度に生かすことも考えて)ダメでも全力を尽くしていこう」ともがいた結果、2時間30分を1〜2分クリアできました。クリアしたときには何も意味のないタイムでしたが、なんと、今回、それが生きた、
私はこのことに非常に感動しています。
(11)コメント
このようなレースが60回を超えるとは驚きです。
富士吉田市役所を出発(7:00)して、最初の7キロ程度は舗装道路ですが、緩やかな上りが続き負けそうになります。その後、林道に入り、日差しは遮られますが、ますます上りはきつくなります。11K地点の「馬返し(その昔、荷役の馬が坂がきつくて返ってしまったことに由来するらしい)」までの3.5K前後をどれだけ走れるかが頂上コース完走のポイントと考えます。この馬返しからは、完全な登山道になり、一般のランナーはもう走れず、早歩き登山となります。
5合目からは「もう必死に足を動かすしかない」としか言いようがありません。せめて7合目を越えないと下界の雄大な景色は拝めません。その後は岩場を這うようにして登ったり、火山灰で小石が積もった道を足が空回りしながら登ります。
8合目の山小屋が何軒もあり、1軒クリアする度、「いつまで続くんだ!」と気が 遠くなります。
9合目付近では天候の急激な変化があることがあり、ある年は晴天だったものが突然吹雪いたこともありました。
山頂時間内ゴール(11:30)ができれば、もちろん感動なのですが、御鉢めぐりなどしている暇はありません。13:30には5合目から帰りの最終下山バスがでますので、必死に自力下山をしなければなりません。下りだからとたかをくくっていると大間違いで、2時間近くかかり、下山道の九十九折と、火山灰の小石が靴に入って痛いのには閉口します。
・・・以上、8合目以降は1990年当時の経験から・・・
なお、ここ1〜2年の変更でしょうか、以前とは内容がかなり変わってしまいました。
まず、スタート・ゴール時間が30分早まったこと。早朝の30分の変更はかなり大変です。
そしてスタートが実績タイム別になったこと。間が30mほどのスペースがあり、1:30〜2:00程度のロスができました。
最後に最も大きな変更ですが、5合目の関門時間が10分早まり、2:20:00となったことです。20分での通過は完走にとってかなり大変ですが、理論上は不可能ではありません。また完走できないとしても8合目関門通過の目標には十分なタイムです。ただでさえ、スタートのロスが大きくなったことに加え、挑戦者には非常に厳しい条件となりました。年々、富士山への一般登山者(レース中は専用ではありません)も増加しているし、大会主催者も苦慮されていることだろうと思いますが、変更が大きいだけに本当に残念です。
《以下のコースマップ・会場案内図等は大会主催者作成の大会案内によるものです》
≪2001までのコメント≫
このようなレースが50回を超えるとは驚きです。富士吉田市役所を出発(7:30)して、最初の8キロ程度は舗装道路ですが、緩やかな上りが続き負けそうになります。その後、林道に入り、日差しは遮られますが、登山に近くなります。11K地点の「馬返し(その昔、荷役の馬が坂がきつくて返ってしまったことに由来するらしい)」までの3K前後をどれだけ走れるかが頂上コース完走のポイントと考えます。その後は、せめて7合目を越えないと下界の雄大な景色は拝めません。9合目付近では天候の急激な変化があることがあり、ある年は晴天だったものが突然吹雪いたこともありました。山頂時間内ゴール(12:00)ができれば、もちろん感動なのですが、御鉢めぐりなどしている暇はありません。15:00には5合目から帰りのバスがでますので、必死に自力下山をしなければなりません。下りだからとたかをくくっていると大間違いで、2時間近くかかり、下山道の九十九折には閉口します。
なお、駐車場は市役所から信号機で4つほど離れた小学校の校庭となっています。屋外水道があるので体を洗うのにも都合がいいです。以前は市役所周辺の数箇所の空地で余り余裕がなかったので、スタート直前まで駐車場を探していたことがありました。